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    司政官シリーズ年代記

遺跡の風


初出:SFマガジン1973.5(1回)
収録単行本:「司政官」早川書房ハードカバー(1974)・ハヤカワ文庫(1975)・JDC(1992)
カゼタ。登場司政官  カゼタ・PPKB・モロ
担当司政官を10数年以上つとめた中堅どころ。
サミエル登場巡察官  サミエル・PKA・フレイン
もと司政官であり引き抜かれて巡察官に。カゼタの同期生。
1人称が「俺」という眉村キャラには珍しい人。

舞台惑星  タユネイン(星系番号不明)

原住種族  幽霊?

人間の植民前(数千年前?)に滅びた種族がいたとされ、石の遺跡がある。ミミズクに腕、というような形態だと研究から推測。現在の幽霊と関連は不明。
幽霊……先住民の揺らめく影が見えるという幽霊さわぎが定期的にあり、歴代司政官が鎮めていた。

そのほか主要登場人物

あらすじ花の惑星
現在は高等生物が存在せず、住民の気質もおだやかな惑星タユネイン。気候も温暖で、植物の種類が多く、観光名所でもある。その雰囲気のためか、ここに配属された司政官はみな現役を退いてしまうという。
すでに任期7年目となったカゼタもそんな気分になっていた。ところが司政官を査定する「巡察官」が来訪し、実習に候補生がやってくるという。そして植民者の間では先住民の幽霊騒ぎが……

いつも暗めの終わり方になってしまうこのシリーズの中でほのぼのとした話。美しい風景描写がみどころ。

登場する花

  • セイタカミソラスカシ(半透明の花びら)
  • ハナシバソウ(薄紅色の花。強い香り)
  • ツユイタダキ(白い小さい花。金属っぽい香り)

  • どれも名前が詩的。

     
    ピックアップクロスポイント
    後の長編のキーになるデータが登場しているため、シリーズのポイントになる話。
    司政官制度開始から50年が経過し、巡察官が初めて登場する。候補生が実習に行く予定の惑星として「ラクザーン 」登場。当時新しい植民星で第3段階O型。逆に「消滅の光輪」でマセはこの惑星の幽霊騒ぎを聞いたことがあるという。
    サミエルは「炎と花びら」で言及される「キリエニン」に赴任したこともあり、カゼタはクロベに指導されている。候補生ジャクソンは「引き潮のとき」の巡察官ジャクスンの親戚か?
    また、多彩な植物が存在する惑星であることから輸出産業にもなっている。「引き潮のとき」に登場する高価な花「ポタユト」の原産地。シリーズの中で住みたい惑星NO.1(他が住みたくなさすぎる……)カゼタは引退したらここに住むんじゃないかな。ライネと一緒に。
    *さらに余談*
    前任者と話し合うシーンがあることから、司政官どうしで引継を行うことがわかる。前任司政官のバートは無期限契約異性を伴っていた。別に独身を強要されているわけではないのね。
    巡察官って、原稿取りに来る編集者だったりしませんか?もしかして。
    生意気なトマスに対して思わずつかみかかるカゼタ。沈着冷静であろうとしながら、押さえきれないところが司政官たちを魅力的に見せている。普段ワルの不良少年が野良犬に優しい表情をみせるような……?ちょっと違うか。きちんと装った和服美人を乱れさせるような……ますます違うな。

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