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[01デビュー][あ行] 浮かれている「隼」/久山秀子

2004-09-09

「宝石」とか「新青年」とか古いものばかり続きます。今しばしおつきあいを。

本作は女スリ師「隼(はやぶさ)お秀」シリーズの一編で、ジョンストン・マッカレーの「地下鉄サム」に影響を受けたとされます。そっちは未読。作者は実は男性とか。


浅草六区をなわばりにする隼お秀姐さんの気っぷの良さがカッコイイ。なぜか刑事に協力して誘拐犯を捕まえるため男装もするモダンガール。宴会で知り合った娘さんに惚れられたり(^_^;)ライバルの高山刑事とのやりとりも楽しい。


それに何と言ってもタイトルがヘン。いきなり「浮かれている」って。シリーズ他作品も「刑事ふんづかまる」とか、そこはかとないユーモアがあります。私は「新青年傑作選」でこれを初めて読んでそれきり忘れ去っていたのですが、最近刊行された「『探偵趣味』傑作選」(光文社文庫)で「隼お手伝い」を読んだとき、ふと「このタイトルのセンス、見覚えがある……」。10年以上間をおいても思い出させるインパクトはさすがです。


で、調べてみたんですが他の作品は素人には全く手に入らないのでした。えと、論創社の論創ミステリ叢書、どうなっちゃったんでしょう。8月下旬に久山秀子選集が出るはずだったのに音沙汰がない……。もっとお秀さんの活躍が読みたいよ~。


【補記】論創ミステリ叢書「久山秀子探偵小説選」は無事2分冊になって発行されました。小説以外も載っていて、楽しく読みました。


【参考】作品リスト(他にもたくさんの作家リストがあります。見ているだけで楽しい)


【収録書】

  • 日本探偵小説全集16:浜尾四郎・久山秀子集(改造社)1929
  • 新青年傑作選3/中島河太郎編(立風書房)1969・1975・新装版1991
  • 大衆文学大系30:短篇下(講談社)1973
  • 幻影城 no.24(雑誌再録)1976年11月号
  • 久山秀子探偵小説選 1:論創ミステリ叢書9(論創社)2004

【初出】「新青年」大正14年4月号

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