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[な行] 夏の時代の犯罪 / 天城一
2004-10-01
天城一といえば、私にとって幻の作家――というか鮎川アンソロジーでしか読めない作家だったのですが、まとまって読めるようになり喜んでいます。同人誌で出ていたようですが、そこまで収集はしていないもので。
島崎警部は特別貴賓室「Rルーム」の美女に依頼され、上流階級に入り込もうとしているらしい占い師「神田の行者」を調査することになる。ところが行者が密室で殺害され……。
いまどきの人なら「あの作家のアレ」と同じネタだと言うかも。それをこの短さでやってしまうのがすごい。どの作品にも戦争の影がちらっと見えたりします。
とにかく無駄を省いた文章で(説明が全くないともいう)密度が濃いため、一瞬にして通り過ぎるような話が多くて、一気読みした日は脳が溶けるかと思いました(^_^;)。現在形を多用したスピード感のある文体。トリックだけとりだすと何だかな、という気がしなくもないけど。未収録作品もまだあるようなのでまとめて読める日を夢見ています。
【収録書】
- 天城一の密室犯罪学教程/日下三蔵編(日本評論社)2004
- 密室の奇術師/山前譲編(青樹社:青樹社文庫)1995
- 密室犯罪学教程(私家版:山前譲)1991
- 別冊シャレード55:天城一特集3(同人誌:甲影会)2001
【初出】「密室犯罪学教程」1991(初稿1974)
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