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[な行] 乗り遅れた女 / 夏樹静子

2004-10-08

夏樹静子はアリバイトリックをテーマにした作品も多く書いています。しかしアリバイをストレートに題材にするのではなく、別のトリックを組み合わせたりのプラスアルファがあるので、読み終わった後の印象はトラベルミステリを読んだという気分ではないかもしれません。


あらすじ東京駅前で客待ちをしていたタクシー運転手は「新幹線に乗り遅れた」という女客から新潟まで行ってくれるよう頼まれる。実家があり、翌朝友人と約束があるからと急ぐ理由を述べた彼女は途中のサービスエリア以後不審な行動をとる。さらに東京では殺人事件が……


と、ここまで書くとたいていの人が「ああ、そういう話ね」と思われるでしょうが(私も思いました)それは読んでのお楽しみ。短編はこういうひっくり返し方ができるのがいいですね。


その他、アリバイもののパロディとも言える「特急"夕月"」は、時刻表トリックものを読んだときに誰もが思う「じゃあその電車が事故ったらどうするんだよ」というツッコミをネタにしていてこれも好きな作品です。ブラックに笑えます。


【収録書】

  • 乗り遅れた女
    • (双葉社)1995・文庫2000
    • (新潮社:新潮文庫)2003

【初出】「小説宝石」1993年3月号

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