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[は行] 噴火口上の殺人 / 岡田鯱彦

2004-10-13

岡田鯱彦も私にとってアンソロジーでしか読めない作家でした。上の収録書のうち4冊持ってるよ……所持している最多ダブリ収録短編って何だろうな。

先ごろ前後して扶桑社文庫と河出文庫(リンク)から2冊も一挙に復刊され「長年の夢がかなったよ、わーい」と喜んで読んでいたら、今度は解説に出てくる「鯱先生物盗り帳」がめちゃめちゃ読みたくなってしまった。怪盗鯱先生の活躍ってどんな話だよ……いつかこれも復刊されるといいな。扶桑社のほうは国文学の知識を生かした時代物中心です。


あらすじ冬休みに、語り手である「私」はI高の友人・柿沼の家に出かけた。他の友人たちも共にスキーをするのだ。彼の家はA火山のそばにあり、美人の姉妹がいた……


個性の強い同級生の中の「私」が平凡で不器用に見えますが、姓が明かされて納得。作者の仮託なんですね。この青春小説っぽさと完全犯罪の顛末がせつないラスト。


個人的に旧制高校ものが好きなので、頭の中で「旧制高校ミステリ傑作選」を考えてみましたが、続けて読むとやっぱり飽きそう(^_^;)。きまじめな青春、って感じがいい。

【収録書】

  • 噴火口上の殺人(東方社)1955
  • 岡田鯱彦名作選/日下三蔵編(河出書房新社:河出文庫)2001
  • 現代の推理小説1:本格派の系譜(立風書房)1970
  • 日本ミステリーベスト集成3:死の懸垂下降/中島河太郎編(徳間書店:トクマノベルス)1977・文庫1984
  • 探偵小説名作全集11:短編集(河出書房)1956
  • 甦る推理雑誌1:「ロック」傑作選/ミステリー文学資料館(光文社:光文社文庫)2002

【初出】「別冊ロック」1949年8月号(第2回ロック十万円懸賞第一席)

この記事へのリンク:http://wonder-tea.com/tamatebako/archives/2004/10/13.html