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[01デビュー][ま行] みかん山 / 多岐川恭
2004-10-21
現代ミステリや時代物からSFまで、あらゆるジャンルを駆け抜けた作者のデビュー作。直木賞受賞作所収の「落ちる」は息苦しくなるほどの心理戦でした。(しかし「イブの時代」はSFとしてはどうかと……SFプロパーでない作家らしい作品というか……うーん(^_^;))
A市にある高校の学生たちは近郊にあるみかん山の経営者の妹、早苗に恋していた。なかでも早苗の恋人と見られていた矢坂が殺害され……。
旧制高校もの再び。岡田鯱彦もそうだけど、青春故のバンカラな風俗に心惹かれるものがあります。衆人環視の密室、とでもいうような不可能状況での殺人事件も作者と同じ名前の「私」の一人称でノスタルジックに語られると引き込まれる。
ミステリー文学資料館の「幻の/甦る推理雑誌」シリーズは巻末の総索引が便利。雑誌ごとに作家別と巻号別索引があります。読んだこともない作家のタイトルを眺めておもしろそうだなあと想像して楽しんでいます。
【収録書】
- 悪魔の賭け
- (東方社)1964
- (広済堂出版:Kosaido blue books)1973
- 落ちる(東京創元社:創元推理文庫)2001
- 続13の密室/渡辺剣次編(講談社)1976
- 「別冊宝石」傑作選:甦る推理雑誌/ミステリー文学資料館編(光文社:光文社文庫)2003)
【初出】「別冊宝石」1953年9号(33号):「宝石」懸賞小説佳作:白家太郎名義
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