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[か行] 愚者の毒 / 島田一男
2004-11-27
事件記者ものなどで知られる島田一男のノンシリーズ短編です。シリーズでないと本にまとまりにくいためか、最近まで作者本人の単行本未収録だったようです。短編って不遇だよなあ……。
終戦直後、満州から引き上げてきた「あたし」と橋三はかりそめの夫婦となった。しかし麻薬におぼれるようになり、人生を縛ろうとする橋三をあたしは殺そうと決意した……
妻の独白からはじまる倒叙もの。妻が保険外交員、という点が殺害方法を検討するところで説得力を与えています。他にも監察医制度の発足など、細かい所がうまくできてて納得。歌は世につれミステリは時代につれ。
先ごろ復刊された「古墳殺人事件」(扶桑社文庫)収録作もいいですね。あの建物には(島田)荘司もびっくりだ。子煩悩な新聞記者や友情に厚い検事など、人物の会話が軽妙で楽しい。
【収録書】
- 夢魔殺人事件/(青樹社:Big books)1998
- 日本探偵小説ベスト集成:戦後篇/中島河太郎編(徳間書店:Tokuma novels)1977
- 日本ミステリーベスト集成2/中島河太郎編(徳間書店:徳間文庫)1984
【初出】「小説公園」1952年10月号
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