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[は行] プロセルピナ / 飛鳥部勝則

2005-03-03

鮎川賞ほか自作の絵を入れた作品で話題の作者ですが「異形コレクション」では9編を発表しています。実はこちらしか読んだことがないのですが、どれも異様な雰囲気。積極的に好きなわけじゃないんですが、忘れがたいものがあります。これは名古屋近郊人にとってエグいオチなので選んでみました。


あらすじ五重の塔に住む男を訪ねた「私」は、天使の絵が描かれている部屋で美女たちの死体を見た。ところがその部屋から死体が消えてしまい……。

プロセルピナは豊穣の女神の娘の名前。「私」は恋人から彼女に例えられますが、その名前の本当の意味は……。アンソロジーのテーマが蒐集なので、何を蒐集するのかが問題なんですが、これは嫌すぎる。普通のミステリ的なトリックもありますが、それはメインじゃないかな。


異形コレクションのこの巻には中島らもの遺作となった「DECO-CHIN」が載っていて、帯には

中島らもさんの作品は事故三日前に書かれ、遺作となってしまいました。

とあるのが涙。書店でしばらく見つめてしんみりしてしまいました。……らもの話はまたいずれ。


【収録書】

  • 蒐集家:異形コレクション30/井上雅彦監修(廣済堂出版:廣済堂文庫)1999

【初出】「蒐集家」2004年書き下ろし

この記事へのリンク:http://wonder-tea.com/tamatebako/archives/2005/03/03.html