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[07体] 偽眼のマドンナ/渡辺啓助
2005-03-26
「ぎがん」じゃなくて「いれめのまどんな」と読みます。101歳の長寿を全うした作家のデビュー作。初出時は当時の映画俳優名義とのこと。
公園で読書をしている「私」に、ふと通りがかった紳士が外国での思い出を語り出した。画家であった彼は、ある女性の義眼に魅せられ彼女を描きはじめたのだが……
いわゆる「探偵小説」特有の枠組み設定*1。「マドンナ」の容貌は美しいというわけではないようですが、宝石のようなその眼の印象が強く残ります。ラストにはささやかなサスペンスがあって、「あっ」という爽やかな終わり方。にくいねえ。他の作品もグロになりそうなところをさっと粋な終わりへもっていくのがいい。
自分の日記内検索で気づいたのですが、収録アンソロジー・叢書がかなり「ジャマイカ氏の実験」(城昌幸)とかぶってます。確かに並べて読みたい感じ。こういう定番カップリング短編って他にもあるのかな。
【収録書】
- 地獄横丁
- (春秋社)1935
- (桃源社)1975
- 魔女物語(岩谷書店:岩谷選書)1949
- 聖悪魔(国書刊行会)1992
- 地獄横丁:渡辺啓助集/日下三蔵編(筑摩書房:ちくま文庫)2002
- 江戸川乱歩愛誦探偵小説集下巻/江戸川乱歩編(岩谷書店)1947
- 日本探偵小説全集15:短篇集:渡辺啓助・海野十三(春陽堂書店)1954
- 日本推理小説大系6:昭和後期集(東都書房)1961
- 現代推理小説大系8:短編名作集(講談社)1973
- 大衆文学大系30:短篇下(講談社)1973
- 新青年傑作選2:怪奇・幻想小説編/中島河太郎責任編集(立風書房)1974・1991
- 悪魔に捧げる犯罪/山村正夫編(カイガイ出版部:カイガイノベルス)1976
- 日本ミステリーの一世紀・上巻/長谷部史親・縄田一男編(広済堂出版)1995
- 日本探偵小説全集11:名作集1(東京創元社:創元推理文庫)1996
【初出】「新青年」1929年6月号(岡田時彦名義)
- *1: 他によくあるのは誰かの手記とか怪談の会とか。私は大好きです
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