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[04手紙] 満州だより/宮野叢子
2005-04-20
日本人作家が「外地」をテーマに書いたミステリを集めた作品集で、アンソロジーとしては異色。上海編も予定されているとのことで楽しみ。冒険あり、本格ありで異国情緒漂うところがいい。舞台のスケールの大きさと冬の寒さが伝わってきます。
満州・大連で働いている兄・永見は妹・多加子にあてて手紙を書いていた。寮での出来事やボーイの王のことなど。寮の友人が行方不明になる事件が起こり、その顛末を書き送ると妹からの返信には……。
作者は満州に住んでいたことがあるようです。作中の兄の手紙から当時の街の様子が伝わってきます。妹の返信には母がちょっとずつ顔を出していて、事件の解決にかかわっちゃうところがおもしろい。手がかりは全てこれまでの手紙の中に。長距離安楽椅子探偵!
ラスト、真相を知った兄の結びの言葉に現地への複雑な思いがうかがえてしんみり。
【収録書】
- 外地探偵小説集:満州編/藤田知浩編(せらび書房)2003
【初出】「新青年」1940年3月号
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