« 司馬遼太郎記念館に行って来た | メイン | 茉莉花茶を飲む間に/林真理子 »

[01デビュー] ペルシャの幻術師/司馬遼太郎

2005-05-08

カテゴリは思いつかなかったので仮。司馬遼太郎名義でのデビュー作です。司馬遼太郎短篇全集全12巻が刊行開始。未収録短編がたくさんあるようです。……欲しいなあ。


あらすじ西暦1253年。モンゴル軍に制圧された街メナムに現れた幻術師アッサムは「王を殺す」契約をむすんだというのだが……


モンゴル王にとらわれている若い娘が幻術師と市で出会うところからはじまります。アッサムは王の宴にやってきてさまざまな幻術を使うのですが、終章を読み終えた後は、まさに宝石に封じ込められた幻術を見せられたよう。


この作品集はわりと初期の、幻想的要素が強い短編が収められているのだけど、どれも普通の長編分ぐらいの密度があると思う。背景になる歴史の流れが感じられるから。司馬遼太郎は長編なら他の作家の10本分ぐらい入ってるんじゃないかなあ。つめこみすぎ。司馬作品ブラックホール説を唱えておきます。ファンタジー短編集としては「果心居士の幻術」もオススメ。


【収録書】

  • 司馬遼太郎全集68:評論随筆集(文藝春秋)2000
  • ペルシャの幻術師(文藝春秋:文春文庫)2001
  • 司馬遼太郎短篇全集1(文藝春秋)2005

【初出】「講談倶楽部」1956年5月号(第8回講談倶楽部賞受賞作)

この記事へのリンク:http://wonder-tea.com/tamatebako/archives/2005/05/08.html