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[05島] 幻魚の島/田中光二
2005-05-31
もうすぐ夏ですねえ、なんて梅雨を飛ばしてみたり。いや暑いのも苦手なんですが、内陸部に住んでいるので海はあこがれです。
恋人の沖美は「私」に妊娠を告げると、独りで故郷の島へ帰ると言った。「私」は同行する決意をし彼女の故郷・久部良島へ向かうのだが、島には他者の侵入を許さない聖域があった……
水中モデルをしていた沖美の秘密とは?それ自体はタイトルから何となく想像がつくのだけれど、このラストは壮絶。この一族がその後どうなるのか、など短い話でも想像が広がります。
この短編集すごく好きなんですよ。他の作品も、巨大な樹の周りに人々が集まってしまう「宇宙樹」とか、謎のウイルスで文明が崩壊する「風葬都市」など70年代日本SFのエッセンスがつまっています。この今となっては古くさい雰囲気がいい。
たぶんアマゾンユーズドや中古本屋で安く入手できると思いますのでオススメ。
【収録書】
- 幻魚の島(講談社)1977・文庫1978
- 沖縄ミステリー傑作選(河出書房新社:河出文庫)1986
【初出】「小説現代」1976年初夏号
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