年々読書量が落ちてゆきますが、今年は買った分をかなり消化できたのでよしとしよう。
実は先月ぐらいからほとんど本が読めていません。というのも編みものに熱中していたからだったりします。手芸はネットゲーム並に危険だと思う。そして積み毛糸が出るところは積読本が出るのと同じ……。
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ちくま文庫のキャンペーンでもらった特製文庫です。期間内に発売された2冊を買って応募、という非売品。文庫解説だけを集めた珍しいアンソロジー(っていうのかな?これも)。作家の人や、評論家などいろいろなメンバー。マンガもあり。ふつうならまとめて読まれることがないものが一緒に載っているのは不思議な感じです。独立して読んでもエッセイのように読めるものが選ばれているんだろうな。
「俺は一番弟子」北方謙三 → 「二つ枕」杉浦日向子
北方謙三が歴史小説を書き始めたころのことが書かれていて、江戸を描くために切絵図を見ていたとき、杉浦氏の助言で「目から鱗」となった話。そしてそれを宮部みゆきに伝えた、というのが笑える。
他にも「福井晴敏→かわぐちかいじ(なんかすごい人選だ)」とか「大島弓子→ポール・ギャリコ(猫つながり)」とか「斎藤美奈子→遙洋子(ハイテンションだ……)」とか、とにかくバラエティに富んでます。味わい深い解説だと元の本も読みたくなってしまう。
まだ写真が移せてないのですが、とりあえず記事の移動は終了。はてなの方はポイントがなくなり次第プライベートモードにします。同じ記事がweb上にあるのは混乱のもとだし、せっかくいただいたコメントは残しておきたいので。はてなユーザーの方でご希望があれば、IDを登録して読めるようにしますのでご連絡下さい。内容はここと同じです。
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舞台は昭和13年。日本では軍事色が強くなりつつあったころ。神津と研三が学生生活を送る寮では、偽の一高生が出現する事件や、時計台で行われた肝試しでは人間消失事件、そして寮での殺人……
高木彬光は決して名文家とは言えないけれど、この冒頭はほんとに美しい。セピア色の風景を思い浮かべてしまう。続く学生生活の楽しさは、全く当時を知らない者でも引き込まれてしまい、こういう学生生活を送ってみたかったなーと笑いながら憧れました。西式健康法とか。最後は何度読んでも泣きそうになってしまう。
神津恭介の学生時代を扱った作品には他に「輓歌」があります。こっちは山田風太郎の探偵・荊木歓喜とも共演してたり(共作「悪霊の群」関連記述もあり)とマニアには見逃せない。
【収録書】
【初出】「宝石」1951年5/6月号
こちら(http://d.hatena.ne.jp/mmmichy/20060226#1140882855)のコメント欄を拝見していて、私もずっと高木彬光は三高から京大だと思いこんでいたのでとても驚きました。ええっ!!あまりに衝撃だったので初めてトラックバックさせていただきます。
あわてて積読になっていた「占い人生論」(巌松堂)を引っ張り出してみると
私は青森中学の四年を修了して、すぐ一高へ入学したが、その年、昭和十二年の十二月三十日に、父は死んでしまった。
とあって、叔父の援助で学業を続けたと書かれています。他のページにも一高とあって、誤植でもないみたいでした。京大出身だから三高だと思いこんでいたみたいです。他に神津ファンクラブ*1の同人誌「名探偵・神津恭介読本」にも一高の後輩という方の寄稿が……あー私の目はフシアナか。
そりゃそうだよなあ。あんなに詳しく実感をこめて寮の風習なんて描けないよね。三高を踏まえて書いたとずっと思いこんでいた。がーん。私の高木ファン歴十数年は……。
MTPaginate 1.26
http://www.nonplus.net/software/mt/MTPaginate.htm
ページを分割するプラグイン。カテゴリーや月間が増えすぎた人向け。
Ruby site: archives.phpをつくってみる
http://ruby.cx/archives/i/2004/03/30_0150.html
ありがとうございます。ここのテンプレ用記述をコピーさせてもらい、ちょっとだけ手を加えました。
英語のプラグインマニュアルはしきいが高すぎです。
サイト内で迷った時はランダムピックアップで (CROSSBREED クロスブリード!)
http://cross-breed.com/archives/200505040234.php
ランダムに選んだ記事を表示させる機能はこちらから教えていただきました。
変わらないサイトを保つためにいろいろ研究するのも楽しくなってきた。私は技術者じゃないので表面的なことしかわからないけれど、思いどおりに動くとうれしいものです。手作り感がいい。
]]>はてなでコメント、トラックバック下さった方、大変申し訳ないのですがこちらでは再現していません。今後の新しい記事でよろしくです。
はてな記法をMovable Typeで再現するプラグインを使わせてもらっています。はてなの元原稿をそのまま貼り付けられるので助かっています。慣れているから新しい記事も書きやすいです。ありがとうございます。
ささやかなる実験場の開発室(HSJ.jp)>mt-sukeroku-plus <はてなダイアリー風TextFormat> 書き込みテスト&書式解説
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田沢湖近くのペンション楡では15年前、客が落ちてきた植木鉢によって死亡する事件があった。そして現在、オーナーからの招待で当時と同じ客が集められ……
当時と同じ部屋、同じ人物の間で動機やアリバイが検討されていきます。ミステリでこういう話だとどうしても人間のいやーな部分のえぐりあいになってしまう。お遊びの本格にあるようなワクワク感は全くない作風。
この作品集に収録されている短編はどれも後味がよくありません。たいてい一番感情移入して読む人が犯人なんだもの。でも嫌ではない。乾いた悲しさがウールリッチなんかに近いかも。
【収録書】
【初出】「小説コットン」1989年9月号
]]>で、内容。翻訳ミステリの短編がサブジャンルごとに載っていて、ジャンル概観の解説付き。豪華なアンソロジーとしてとてもお買い得だったと思います。なによりいろいろなミステリ関係者の短編小説も含めたベスト3アンケートも載っているのがうれしい。翻訳物はあんまり手を出していなかったけれど、まだまだおもしろそうな短編があるのがわかって楽しみになりました。世の中に小説の種はつきまじ。
しかし、年齢層の高そうな雑誌だな(^_^;)
紳士淑女の社交場にあやまって足を踏み入れてしまったような気分です。もうちょっと大人になってから来てね、と言われたような感じ。ははー。
]]>ゲラになったのをみると、文章の幼いところが気になったので、少し手を入れようと思い、割愛した。
とあるので、文庫収録時には手を加えたのかも知れません。表題作になっている作品集は西村京太郎解説。西村氏が初めて読んだ山村作品らしいです。
夫を轢き逃げ事故で亡くした妻は目撃者を捜すため広告を出すことにした。新聞広告を見て集まった証言は……
登場人物それぞれの思惑が明らかになるラスト。なるほど、目撃者をつのる理由がそんなところに!偶然の輪も皮肉です。トリックと言えるほどの派手な仕掛けはないのですがそれがほどよく、意外な人間心理を描いています。他の初期短編も動機の意外さに驚いたりうなずいたり。
トリックメーカーとも言われる山村美紗ですが、機械的で今ひとつしっくり物語の中にはまりこんでいなかったりします(出世作「マラッカの海に消えた」も密室にあんまり意味がなかったり)。とにかく新しいアイデアを考えて取り入れるのが好きだったんでしょうね。初期には何かの手続きを上手くごまかす、というトリックが多いような。乱歩賞応募時からして郵便の消印トリック(という伝説)。
先日放送された「山村美紗物語」を結構楽しく見てしまいました。インタビュー部分も興味深かったです。現在も関係者がいらっしゃるのでいろいろ難しいとも思いますが、まあ、同じ名前の作家が登場するフィクションだと思えば……。西村京太郎が妙にいい人で笑えた。恬淡とした人だなー。ますますファンになりましたよ。
ご自身がミステリアスなのは確かですね。西村京太郎との関係も今ひとつよくわからないものがありました。美紗の夫はどんな人だったんだろう?紅葉以外の子どもは?謎が多い。50年後ぐらいにしがらみのない人が物語にしてくれないだろうか。おもしろそう。
【参考】
ファンサイト:山村美紗の世界>すべての作品(タイトルから収録作品集がわかる逆引きになっていてとても便利)
【収録書】
【初出】「推理界」1967年9月号
会社員の湯河は帰宅途中に私立探偵と名乗る男に声をかけられた。探偵は結婚のための調査だと言うのだが……
いやまあ、これも証拠はないんですけどね。私立探偵だからいいのか。探偵の口から説明される事件がだんだんエスカレートするのが怖い。
これは「プロバビリティの犯罪」ものの代表作と称されますが、先日ブックマークの注目のエントリを眺めていて「未必の故意」が聞き取れないというニュース]を読み、この作品のことを連想したのでした。
「蓋然性の犯罪」と同じ意味だと思うんですが、「未必の故意」は同義語でいいのか?
ついでですがサイドバーの下の方にミステリっぽいニュースをクリップして表示することにしました。気になる記事がネット上であったら(たまに)追加予定です。
私は法律は全く門外漢で「法律に関する知識は全てミステリから学んだ」と言っても過言ではないのですが、この機会にちょっとネット上で調べてみたら「未必の故意」は罰せられるんですか。立証できないから無罪になると勘違いしてました。実行しなくてよかった(ウソ)。
追記:「不能犯」と混同していました。そっちは罰せられないようです。(wikipedia)
記憶と本棚をたぐると短編「証拠なし」(佐野洋)の冒頭で挙げられていたのが印象に残っていたもよう。これだったのか。
その他ミステリから知ってるつもりになっている単語
【収録書】
【初出】「改造」1920年1月号
]]>現在は多方面で知られる村上龍の32編の料理テーマ短編集です。今読み返すとさすがにバブルの雰囲気がありますが、村上龍だから許されるような気もします。
「 トリュフをまるごと食べたことがありますか?」「おいしいスープは怖い」「食べても味が残らない貝」「海を食べるパスタ」など、異国の地で料理を巡る断片風景。
確か高校生の頃、学校の図書館でこの本の単行本版を借りたんですが、ストーリーはともかく、大人になったらこういう料理を食べてみたいなあと思ってました。私は小説の中の料理を想像するのが結構好きで、そこから記憶に残ってたりします。実際に食べるとがっかり、というものも。
で……現在いちおう大人なんですが、無縁ですね。トリュフとか、キャビアとかフカヒレとか鴨のナントカとか。
再読したきっかけの一つは「空心菜」を近所のスーパーで見かけて、これって村上龍の小説で中国でしか栽培できないって書いてなかったっけ、と思い出したこと(売ってたのは地元産だった)。しかし、この作品集には入っていませんでした。あれ別の小説だったんだろうか。村上龍かどうかもあやしくなってきたな。とにかく、空心菜は憧れの食材の一つだったんですが、普通に入手できてしまい、料理しても普通の味だったのでちょっとがっかり。夢がこわれた。
【収録書】
【初出】「すばる」1986年1月号~1988年9月号
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安政7年3月3日。世に言う桜田門外の変――大老井伊直弼暗殺事件が起こった。そして井伊の首はいずこへ……?
ほんとの話かどうか知らないんですが、首が転々としていくのと表向きは隠し続ける井伊家の公式発表の組み合わせがコメディ。勤王派の小藩や元志士の愛人、その情夫、目明かし……人がそれぞれの信念に基づいて行動した結果、歴史が作られたんだなあという感慨がわいてきます。
【収録書】
【初出】「宝石」1958年10月号
当地は中途半端に雪国なので(年に数回どかっと降る)本日はこんな状態です。「日曜の夜は出たくない」どころじゃない。出られませんって。
(写真はクリックで拡大)
自家用車の雪をのけておいて買い物から帰ったら……1時間後にはこのありさま。
しばらく徒歩で行動せざるをえません。冬タイヤを買いそびれてはや数シーズン。
若手噺家の襲名披露の会が行われることになった。同時に師匠は因縁ある芸者と同名の人物が登場する噺を演じることに……
後半「立ち切れ」の緊迫感はこちらも息を詰めて読んでしまうほど。三味線は行間から聞こえくるようだし、客席の張りつめた空気も楽屋の緊張感も目に見えるようです。芸の神髄がこんなに短い文章で表現されていることが驚き。ところで小松左京はどたばたした状況の描写がうまいと思っているんですが、活動的な作家だからなんでしょうかね。
さりげなく登場する落語のストーリーが紹介してあるので不案内でも大丈夫ですが、寄席で本物を聞いてみたいところ。現世の因縁と噺の中の人物の重なり具合がもう絶妙。中にちらっと「葛の葉*1」の噺がでてきてニヤリ。狐が歌を書き付けて立ち去るシーンは他の短編「女狐」でも出てきたなあ。他作品でエピソードを「再利用」している「モジュール化」について分析しようと思ったんですが……またいずれそのうちに(できるかな)。
【収録書】
【初出】「問題小説」1975年11月号
正確には2004年12月から2005年11月まで。
→2004年の決算
http://wonder-tea.com/tamatebako/archives/2004/12/07.html#p2
記録しているのは
です。Excelの表に入れています。本を買ってきたらパソコンの脇に置いてメモを書くのが習慣になってしまった。
では、今年の結果発表。
昨年より減りました。わー既読冊数も減ってる。購入を押さえて確実に読んでいこうとおもったのになあ。こういう比較ができるのがブログの楽しみですね。来年も記録してみるつもり。
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探偵作家の毛馬久利(けまきゅうり)は恋人でストリッパーの美鈴と京都へやってきた。飲み屋で知り合った男が妻殺しの疑いをかけられていることを知った毛馬たちは、彼の無罪を立証しようと密室殺人の謎解きを……
小説の上手くない探偵作家とおきゃんなストリッパーというコンビが楽しい元祖バカミス。
事情聴取の合間に入る毛馬のツッコミが軽妙かつ情けない男を演出していてそれも笑える。ところで文中に「モルグ街」のネタバレがありますので一応ご注意を。美鈴ちゃんがしっかりものでなんだかんだ言っても毛馬を信頼しているところがいいね。
鮎川解説にもありますが、まあ設定が設定なだけに真面目に怒らないでね、というスタンスで。私も初読の時はさすがに「それはないだろー」と思いましたが(当時バカミスという概念はなかった)……その後河出文庫の選集でシリーズ他作品を読んでやっぱりあきれました。普通思いついてもミステリ小説にはしないような気がする。もーアホらしすぎ(^_^;)。
【収録書】
【初出】「宝石」1951年10月号
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太陽系内を航行する茶室つき宇宙船「WABI8000」に乗り組んだ矢崎と芸者・酉つ九は土星を巡る軌道にいた。矢崎は眩暈を覚えるようになり、酉つ九から「メニエル氏病」だと言われるが、宇宙船自体もコンピュータが狂いだし地球との連絡がつかなくなり……
谷甲州が書いたら軌道計算だけで終わってしまいそうな話だなー。宇宙船で芸者の都々逸。茶室つき宇宙船という和の心な描写になごんでいると、ラストにはあっけにとられてしまう。木星付近でコンピュータが……ってどっかで聞いたSFみたいですが、SFミステリです、一応。
初出の「ミステリーの愉しみ」は、全5巻のうち4巻までは普通の古い探偵小説アンソロジーで、順番に読んでいたらこんなのに当ってびっくり。で、解説にあった本編をさかのぼって読んだわけです。
この酉つ九さんが妙に気に入ってしまったので、もじって別の所でハンドルに使ってましたが、ひとめで読んでもらえないのと由来がわかりづらかったので失敗(^_^;)
【収録書】
【初出】「ミステリーの愉しみ5」1992書き下ろし
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